編集手帳

隔たりは大きいが心理を伝えてと願う

投稿日:2018年9月23日 更新日:

2018年9月23日付け「編集手帳」要約

聖徳太子創建の瑞光寺には、鯨の骨で出来た雪鯨橋がある。
半世紀ごとの架替えのたびに使う鯨の骨も商業捕鯨禁止のためにピンチだ。
先日の国際捕鯨委員会総会で、日本の商業捕鯨一部再開の提案が大差で否決された。
鯨は特別な生き物だという考えが反捕鯨国には根強い。
隔たりは大きく、渡す橋は容易ではない。
住職は、村の飢えを救うためとはいえ殺生の禁を破り鯨を呼び寄せたことに悩み苦しんだ。
冥福を祈り、生類を憐れむ。
戒めの象徴として橋は架けられた。
どうか朽ちることなく普遍の心理を伝えて、と願う。

-編集手帳

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