編集手帳

恩知らずは誰だ

投稿日:2017年7月29日 更新日:

2017年7月29日付け「編集手帳」要約

ルイ14世は〈役職をひとつ設けるたび、私は100人の不満分子と1人の恩知らずを作る〉と嘆いた。
稲田防衛相が「消えた日報問題」の監督責任をとって辞任をした。
彼女は、安倍首相にとって、“恩知らず”組の一人に違いない。
だが、稲田氏の数々の失言をかばい続けたのは首相である。
批判に知らん顔が通ると思ったのなら“安倍一強”の傲りだろう。
首相を信じて今の多数議席を与えた有権者にとり、恩知らずは誰あろう首相その人かも知れない。
支持率に陰りの目立つ首相は一度、日の位置を確認しておくといい。
昼下がりの薄曇に見えて、じつは黄昏のこともある。

-編集手帳

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

2017.10.22付け「編集手帳」要約

自らの1票で国を動かす意思があるか

2017年10月22日付け「編集手帳」要約 7月に亡くなった平尾昌晃さんの曲『星は何でも知っている』。 星は恋をお見通しだが、何もせずに見守るだけだ。 それは星を掲げた国旗を持つ、中国、北朝鮮、米国で …

2018.11.01付け「編集手帳」要約

雨と虹、どちらを選ぶだろう

2018年11月1日付け「編集手帳」要約 雨が降ったりやんだりする「時雨」はよく虹を伴うという。 芥川龍之介に同名の短い詩で、 どうしようもなく一つになれない人の心を晩秋の景色に例えた。 空の片方が雨 …

2018.11.13付け「編集手帳」要約

悪こぎの犠牲者

2018年11月13日付け「編集手帳」要約 時代劇で「あこぎ」というセリフを聞くと、頭の中で悪こぎと変換していた。 正しくは、阿漕である。 阿漕ヶ浦の海岸は、伊勢神宮に供える魚を守るために禁漁域とされ …

2017.01.13付け「編集手帳」要約

偽情報の生命力や、恐るべし

天皇陛下が美智子さまにプロポーズした言葉、 「柳行李ひとつで来てください」は、誤りだった。 偽情報は人身深く根を下ろすものらしい。 ニュースの体裁を装って流布するネットの時代にはとりわけ厄介である。 …

2017.03.25付け「編集手帳」要約

不来方

2017年3月25日付け「編集手帳」要約 「不来方」 岩手・盛岡の古名で、啄木の歌集にも出てくる地名である。 昨日甲子園で、伝統の名を胸に掲げる不来方高校の球児たちが登場した。 選手10人のチームで、 …