編集手帳

教訓、空振りを厭わぬ姿勢

投稿日:2017年7月16日 更新日:

2017年7月16日「編集手帳」要約

文学者で野鳥研究家の中西悟堂は雷が嫌いだった。
遠くで鳴り始めると、西荻窪から電車に乗り、新宿の地下道に逃げ込んだ。
ご苦労な話ではあるが、落雷を受け鯱の多くの部分が消えた犬山城の写真を見るとそれほどの愚行とは思えない。
音が遠くでも落雷は起きうる。
家を飛び出た悟道は軽率だが、空振りを厭わぬ姿勢は貴重だ。
昨今の教訓に垂らして思う。

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