編集手帳

後手後手と打つヘボ碁打ち

投稿日:2017年6月27日 更新日:

2017年6月27日付け「編集手帳」要約

〈蝉鳴くや後手後手と打つヘボ碁打ち〉
終戦直前の戦術あって戦略を持たない軍部に対して徳川夢声の俳句である。
ヘボ碁打ちの伝説は、戦後も企業社会の隅に命脈を保ったようで、ときに事件を産み落とす。
タカタが経営破綻した。
エアバッグの不具合を10年余前に把握しながら、安全より利益を優先した結果はさほど以外ではない。
ヘボ碁を俗に〈杭打ち碁〉ともいう。
打てば打つほど(腕前が)下がる、と。
経営論に載せたいような敗北の棋譜である。

-編集手帳

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

2017.01.25付け「編集手帳」要約

人の世は花びらを支え合う世界

藤沢周平さんが69歳で世を去って、あすで20年になる。 裏梅のような、身の凍える風雪のなかでほころぶ梅の花の後ろ姿のように、独特な風情がある作風である。 この20年間、大きな地震、噴火、豪雨災害があっ …

2017.06.11付け「編集手帳」要約

時代の流れに抗う奇怪な鼻

2017年6月11日付け「編集手帳」要約 顔の主要部分の目鼻口で、鼻だけが加齢に伴う変化があまりないらしい。 なるほど、髪は白くなったが、鼻の形は同じに見えなくもない。 「渋谷暴動」に関与したとして逮 …

2017.01.08付け「編集手帳」要約

人間は野菜ほど強くない

ネギやダイコンなどは冬の寒さに触れて甘みを帯びる。 松が開けたところで、野菜に倣って冷気にあたり、緩んだ我が身に活を入れる。 それもいいかなと思うが、この時期に体調を崩す「正月病」には体を温めて睡眠の …

2017.05.20付け「編集手帳」要約

天道は是か非か

2017年5月20日付け「編集手帳」要約 〈天道は是か非か〉 少年事件ではかつて加害者少年の人権に配慮するあまり、 被害者の遺族は少年審判を膨張することさえ許されなかった。 神戸市須磨区の連続児童殺傷 …

2017.12.06付け「編集手帳」要約

将棋界の特別な一日

2017年12月6日付け「編集手帳」要約 きのうは将棋界の特別な一日となった。 羽生棋聖が史上初の永世七冠を達成した。 19歳で初タイトルの竜王位を獲得し、おごることなく将棋道を追求した結果だろう。 …