編集手帳

無常の雪を恨む

投稿日:2017年3月29日 更新日:

2017年3月29日付け「編集手帳」要約

『存在』という川崎洋さんの詩の、終わりの二行が重い。
〈「二人死亡」と言うな/太郎と花子が死んだと言え〉
一人ひとりに歩んできた人生があり、これから歩むはずだった人生がある。
那須町のスキー場で高校生7人と教諭1人が雪崩事故で死亡した。
淳生さん。譲さん。宏祐さん。公輝さん。秀知さん。実さん。悠輔さん。優甫さん。
花も実もある春は、これからだろう。
無常の雪を恨む。

-編集手帳

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

2018.10.21付け「編集手帳」要約

少年らの瞳に映る四季を夢想する

2018年10月21日付け「編集手帳」要約 梅が咲いた、モズが鳴いた、トカゲを見た。 季節の移ろいは動植物の目配りから読み取ることができる。 南アルプス市の芦安地区で、半世紀以上中学生の新聞配達が続く …

2018.06.26付け「編集手帳」要約

ウキウキしてヘソの日を折り返したい

2018年6月26日付け「編集手帳」要約 日常生活で何ら役に立たないヘソは、球技の世界ではただものではない。 サッカーでは「攻撃ではボールにヘソを向けない」。 パスを受けるとき、攻める方向にヘソが向い …

2017.01.10付け「編集手帳」要約

同じ道をたどらないように祈る

田中角栄元首相の人物像にトランプ時期米大統領が重なる。 元首相は最小限の資料で自分なりの論理を立て、国会答弁を乗り切ったというが、 20日の就任を前に独自の勉強を重ね、準備を整えているように見られない …

2018.11.24付け「編集手帳」要約

う〜ん、分からない

2018年11月24日付け「編集手帳」要約 論理の流れをはっきりさせる。 ぼかした表現を避ける。 できるだけ短い分で構成する。 「理科系の作文術」にある明快な文書を書く心得である。 その対極にあるのが …

2017.05.10付け「編集手帳」要約

亀の霊力で火を止めて欲しい

2017年5月10日付け「編集手帳」要約 「龝」の字は、歌舞伎などでは「千穐楽」と、「火」を嫌い、めでたい「亀」のある穐を用いる。 東北地方で山林火災が相次いている。 避難した住民の方はおそらく、不安 …