編集手帳

寡黙な花に男泣きがよく似合う

投稿日:2017年3月28日 更新日:

2017年3月28日付け「編集手帳」要約

人は以前ほど泣かなくなった。
教育が普及し、言葉で感情を伝えるようになり、
泣くという“身体言語”の出番が減ったからという。
大相撲春場所で負傷を押して強行出場し、
優勝した稀勢の里が君が代を聴きながら泣いた。
表彰式で賞杯を手にした苦悶の歪んだ顔、どれほどの痛みだったのか。
魂で咲いた寡黙な花に、男泣きがよく似合う。

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