編集手帳

新聞の役割

投稿日:2017年2月19日 更新日:

2017年2月19日付け「編集手帳」要約

漂白の俳人、種田山頭火は熱心に新聞を購読していたらしい。
〈今日そのものが来ないやうな気がする〉、新聞の来なかった朝の心境をそう書き留めている。
新聞のかたちは、一番大きなニュースが1面に載り、政治面、経済面、社会面といったページが定まった順で並ぶ。
新しい情報の盛られた新聞が、変わらぬ姿で日々届く。
〈どんなに激動しようと人間社会は明日も明後日も続くこと〉を、読者は保障されている。
明日が〈来ないやうな気〉にならないようにーー漂白の色を帯びる時代の新聞の役割りを思う。

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