編集手帳

人の世は花びらを支え合う世界

投稿日:2017年1月25日 更新日:

藤沢周平さんが69歳で世を去って、あすで20年になる。
裏梅のような、身の凍える風雪のなかでほころぶ梅の花の後ろ姿のように、独特な風情がある作風である。
この20年間、大きな地震、噴火、豪雨災害があった。
人の世を花びらを支え合う“裏梅”の世界とでも言おうか。
藤沢さんの選び抜かれた言葉でつづられた日常の、ささやかな悲喜憂歓の情けがひとしを身にしみる昨今である。
2017.1.25付け「編集手帳」要約

-編集手帳

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

2017.06.10付け「編集手帳』要約

日だまりのような時間が訪れるといい

2017年6月10日付け「編集手帳」要約 今上陛下が明治天皇以降、初めて恋ごころを歌に詠んだ。 〈もどり来し宮居の庭は春めきてが我妹と出でてふきのたう摘む〉 2003年、退院されたときのお歌である。 …

2017.09.30付け「編集手帳」要約

颶風一過はどうなっているのか

2017年9月30日付け「編集手帳」要約 内田百閒によると颱風よりも激しい暴風を「颶風」という。 今回政界を見舞った暴風雨は、颶風と呼ぶにふさわしかろう。 今回の風は、台風のように進路や規模が予測でき …

2017.10.17付け「編集手帳」要約

丸く収まる方法

2017年10月17日付け「編集手帳」要約 単行本から文庫へという従来の手順を踏まず、同時に発売された。 同じ新刊が廉価で変えるのはうれしいにしても、出版社にどんな利点があるのだろう。 出版業界では年 …

2017.09.15付け「編集手帳」要約

今度こそ…組織の立て直しを急げ

2017年9月15日付け「編集手帳」要約 またしても日本年金機構の不祥事が繰り返された。 現場でミスに気づきながら、放置されてきたらしい。 前身の社会保険庁時代から少しも変わらぬ無責任体質にあきれるほ …

2018.06.07付け「編集手帳」要約

こんな切ない詩は見たことがない

2018年6月7日付け「編集手帳」要約 虐待死した船戸結愛ちゃん。 父親の雄大被告に指示され、毎朝自分で目覚まし時計をかけて寝床から起きだし、一人ひらがなの練習をしていたという。 大学ノートにしるした …