編集手帳

サクラサク

投稿日:2017年1月24日 更新日:

〈受験子の旅立つ朝を常の如〉
我が家には受験生はいないのだが、この半月ほど一句の親心に似た気持ちで過ごしてきた。
大相撲の初場所で、大関稀勢の里(30)が初の賜杯を手にした。
浪人中の息子に合格通知が届いた心持ちだ。
「今場所こそは」と期待され、そのたびに大事な星を落としてはファンをがっかりさせてきた。
本人が一番悔しかったはずである。
千秋楽の、万感の涙が語っていた。
季節には早いがその言葉を贈ってもいいだろう。
冬に耐えて、耐えて、「サクラサク」。
2017.1.24付け「編集手帳」要約

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